野球には多種多様な作戦があり、それが野球という競技をより面白く、奥深くしてくれます。
作戦はまず守備側プレイヤーが公表し、その後攻撃側プレイヤーが公表します。

9-1 守備側の作戦

守備側の作戦には、敬遠 前進守備・ 積極守備があります。積極守備だけは、打者が打撃結果を出したあとに宣言します。

これは作戦を攻撃側の後に公表する例外事項となります。

もちろん、どの作戦を取らなくてもかまいません。

9-1-1 敬遠

打者を敬遠します。敬遠を宣言すると、打者は打撃を行わず、敬遠の四球として1塁に歩きます。

9-1-2 前進守備

前進守備を敷きます。前進守備を宣言すると、以下の効果があります。

  1. 打撃結果がGだった時、 内野ゴロ守備表の「共通」 か 「前進」の項を参照します。 3塁ランナーをホームで殺せる可能性が増えます。
  2. 内野ゴロ守備表の共通の項の「~08」 が 「~12」 と読み替えられます。 つまり、 内野安打になる可能性が増えます。
  3. バントの守備の時に、クロスプレーで参照するRRが-1され、 RR4以上の欄が 使えなくなります。 よりバントを失敗させやすくなります。
  4. ヒットエンドランでG (内野ゴロ) が出た時に、引かれるDPの修正が3倍になります。 前に出ている分、 打球の処理が非常に難しくなります。

9-1-3 積極守備

よりアグレッシブに打球を追います。積極守備は打撃のあとの守備の時に宣言します。

積極守備の効果は以下のようになります。

  1. 単打 (1B) ・ 長打 (LG) ・ 外野フライ (OF) の時に [○] をH−に読み替えます。 ホームインを 阻止できる可能性が増えます。
  2. 単打と長打の守備表にある (99) の項を使用できます。 ヒットを凡打にできる可能性が増えます。
  3. エラー値に積極エラー値が加えられます。 無理をするので、 打球をそらす危険性が増えます。なお、エラー値が増えたせいで積極エラーになった場合は、 記録上はヒットとみなされます。
  4. 守備のサイコロに積極守備値を加えることが出来、よりアウトにできる可能性が増えます。

9-2 攻撃側の作戦

攻撃側の作戦は、バントヒットエンドラン 盗塁があります。 攻撃側プレイヤーは このうちどれかの作戦を宣言することができます。 セーフティバントやバントエンドラン はできません。 もちろん、 どの作戦を取らなくてもかまいません。

9-2-1 バント/スクイズ

攻撃側プレイヤーはバントおよびスクイズを宣言することができます。 パントには打者の 「BT」 値と先頭ラ ンナーの「RR」 が関係します。

バントエンドランもセーフティバントもできません。 パントエンドランはヒットエンドランの一種とみなされ、 セーフティバントの成功によるヒットは通常打撃の 「1B」 の結果の一部に含まれるからです。

バントは投球によりバントできるか判定し、 できることになったら、 打者のBT値と先頭ランナーのRR値 を合計したものをRRとしたクロスプレーで成否を判定します。

ただし、守備側が前進守備を敷いていたら、このRRを1します。 そして、 RR4以上の欄が使えなくなりま す。

投球の結果は以下のとおりになります。

BS*バントできる。 クロスプレー表に進む
BS+バントできる。 クロスプレー表に進む
BSバントできる。 クロスプレー表に進む
BB四球
Xバッテリーエラー。 X表でX判定
Gバントをうまく処理されて内野ゴロ。 内野ゴロ守備表に進む。このときDP値のかわりにBT値を使用し、 前進守備でも1回しか引かない
IFバントが小フライになった! 内野フライ守備表に進む
Kスリーバント失敗で三振。ただし、スクイズか00の目の三振の場合は空振り三振で、先頭ランナーは 帰塁のためにクロスプレーをしなければならない

クロスプレーの結果は以下のとおりになります。

結果内容
+オールセーフになるか、 打者アウトで全ランナーが1進塁したあとに任意の ランナーをさらに1進塁させるかを選択できる。
「RR」 のRRはランナーのRRか打者のBTの大きい方を指す。守備側の内野エラー値が5以上なら、 (RR+1) 以下が「+」となる。
セーフバント成功。 打者アウト、ランナーはすべて1進
アウトバント失敗。 守備側は打者を含む任意のランナー1人をアウトにできる。 選択されなかった、 打者を含む他のランナーは1進撃。

9-2-2ヒットエンドラン

ランナーがいる場合、 攻撃側プレイヤーはヒットエンドランを宣言できます。

ヒットエンドランを行うなら、 投球のサイコロに+5してから通常の打撃を行いますが、 結果に多少の変更

があります。

ファインプレーが発生した場合は、その守備表のファインプレーの欄の結果に従います。

BB四球。 通常どおり
1B単打守備表の結果に従うが、ランナーに限り2つ上の欄の結果となる。 上限はE欄の下の欄になる。
LG長打守備表の結果に従うが、ランナーに限り2つ上の欄の結果となる。 上限はE欄の下の欄になる。
HR守備できるなら、本塁打守備表の結果に従う。 もし守備の結果アウトになったら、すべてのランナーはRRを+2して、帰塁のためのクロスプレーを行わなければならない。クロスプレーはどこから行ってもよい。守備できなければ本塁打確定。
OF外野フライ守備表の結果に従う。 もし守備の結果アウトになったら、すべてのランナーはRRを+2して、帰塁のためのクロスプレーを行わなければならない。 クロスプレーはどこから行ってもよい。
G内野ゴロ守備表の結果および注記に従うが、守備のサイコロの目からDP×2(前進守備を敷いているならDP×3)を引く。
IF内野フライ守備表の結果に従う。 もし守備の結果アウトになったら、すべてのランナーはRRを2 して、帰塁のためのクロスプレーを行わなければならない。クロスプレーはどこから行ってもよい。
K三振 ランナーは普通に盗塁する時の半分のSRで盗塁を試みなければならない(2盗はSR / 2、3盗はSR/8、 本盗はSR/20 端数切り上げ)。 自動成功しなかった場合、 捕手表へ進まなければならない。なお、盗塁時に80以上が出たら、 捕手の 「肩」 を+1して判定する。

9-2-3 盗塁

攻撃側プレイヤーはランナーがいる場合、盗塁を宣言できます。 どこに盗塁するかによってSRが異なります。

9-2-3-1 2盗

盗塁を宣言したらサイコロを振ります。 SRはそのまま (ヒットエンドランの三振の時は1/2倍、端数切り上げ)

盗塁の結果は以下のようになります。 捕手表に進んだら、守備側がサイコロを振ります。

1~RR盗塁成功、ボーナス発生! RRが0以下のランナーは01のみ。
~SR盗塁成功。 SRがRRより少ないなら、この欄は無視する。
~79捕手表へ進むか、ストップして盗塁を止めるか選択できる。ストップなら、 投球サイコロの目に+5して通常の打撃を行う。
80 (*)~釣りだされた! 捕手表に進み、 捕手表で元の塁に戻れるかチェックする。ただし、 捕手の肩に+1される。

(*) 80または走者 SRの少ない方

9-2-3-2 3盗

2盗と同じですが、 SRが1/4倍 (ヒットエンドランの三振のときは1/8倍、端数切り上げ)になります。 盗塁の結果は以下のようになります。
捕手表に進んだら、守備側がサイコロを振ります。

1~RR盗塁成功、ボーナス発生! RRが0以下のランナーは01のみ。
~SR盗塁成功。 SRがRRより少ないなら、この欄は無視する
~ 79捕手表へ進むか、ストップして盗塁を止めるか選択できる。ストップなら、 投球サイコロの目に+5して通常の打撃を行う。
80 (*)~ : 釣りだされた! 捕手表に進み、 捕手表で元の塁に戻れるかチェックする。 ただし、捕手の肩に+1される。

(*) 80または走者 SR1/2の少ない方

9-2-3-3 本盗

2盗と同じですが、 SRが1/10倍(ヒットエンドランの三振の時は1/20倍、端数切り上げ)になります。

盗塁の結果は以下のようになります。 捕手表に進んだら、守備側がサイコロを振ります。

1~RR盗塁成功、ボーナス発生! RRが0以下のランナーは01のみ。
~SR盗塁成功。 SRがRRより少ないなら、この欄は無視する
~ 79捕手表へ進むか、ストップして盗塁を止めるか選択できる。ストップなら、 投球サイコロの目に+5して通常の打撃を行う。
80 (*)~ : 釣りだされた! 捕手表に進み、 捕手表で元の塁に戻れるかチェックする。 ただし、捕手の肩に+1される。

(*) 80または走者SR1/5の少ない方

9-2-3-4 ボーナス

盗塁で出たサイコロの目がランナーのRR以下だった場合、ボーナスが発生します。

盗塁は自動的に成功し、他にランナーがいた場合、 ランナーのうち1人がどこに盗塁するかにかかわらず、 自分 のSRそのもので盗塁できます。 もし 「捕手表」 に行く結果ならストップしなければなりません。 他にランナーがいないなら、代わりに自分がもう1回次の星に盗塁できます。 ボーナスのあとにストップになっても、打者の投球サイコロには+5されません。

9-2-3-5 捕手表

捕手表は盗塁で自動成功せず、しかも攻撃側が盗塁の続行を決めた時に使用します。 守備側プレイヤーが サイコロを振って盗塁を刺しに行きます。 盗塁のサイコロが80以上だったときは肩に+1されます。

捕手表の結果は以下のようになります。

盗塁は成功
X盗塁は失敗

9-2-3-6 重盗 三重盗

ランナーが2人以上いる場合、 攻撃側プレイヤーは重盗を宣言できます。先の塁にランナーがいないランナーが盗塁します
(13塁ならどちらからでもいい)。

このランナーはストップを宣言できません。

成否にかかわらず、盗塁のサイコロの目が79以下なら、他のランナーは「ボーナス」が出たものとして本人 のSRそのもので盗塁できます。 なお、2人目以降のランナーはストップがかけられます。 80以上が出たなら、 その他のランナーは盗塁できません。

守備側はこれに対して「ノーチェック」を宣言できます。 最初のランナーの盗塁は自動的に成功しますが、他 のランナーは通常の盗塁を行うものとして、SRに修正を加えて盗塁を行います。

最初の盗塁でボーナスの結果が出ても、他のランナーの盗塁に修正はつきませんし、 ストックすることも、他のランナーの盗塁のサイコロを振りなおすこともできません。

さて、これで基本的なルールの説明はすべて終わりました。1試合を楽しむだけなら、ここまでのルールを覚えるだけでプレイできます。しかし、このゲームはリーグを組み、多くの試合数をこなすと、もっと面白みが出てきます。このあとのオプションルールでは、リーグ戦を行うためのルール、よりリアルな試合を行うためのルールが書かれています。ここまでのルールに慣れたら、ぜひプレイしてみてください。

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